スクラムがうまくいっていないと感じる時の改善術

ゾンビスクラムサバイバイルガイドを読んだので、大事だと思ったところをまとめる。

全てのスクラムイベントは、 機能不全に陥らせかねない人間的な要因をはらんでいる。全てのスクラムイベントが、生産的で、魅力的でやりがいのある、楽しいものにするためには、十分にファシリテートする必要がある。

スクラムの目的

スクラムの目的を理解する鍵は、スクラムガイドにある『複雑で変化の激しい問題(複雑で適応的な問題)』という言葉にある。

  • 問題

    必要なことを実行したり知ったりすることを妨げること

  • 複雑、適応的な問題

    『複雑』は、問題を分析して考えるだけでは解決策が見つからないことを意味する。多く要素が絡み合うことで前もって予測することが難しい。その要因には、多くの人や観点が影響することにあり、避けることは難しい。

    上記の対する戦略として、よくあるのは『問題を詳細に分析し、考えすぎる』ということ。複雑な問題に対しては、前もって予測することは困難であり効果がない。複雑な問題が本質的に制御不能で不確実であるという事実は変わらない。

スクラムフレームワークは、 効率的であることよりも効果的であることに重きを置いている。効率は、たくさんの作業(アウトプット)に関することで、効果は作業価値と有用性に関すること。

なぜステークホルダーを巻き込むのか?

組織は価値のあるものを世に出して初めて存続できる。うまくいっていないスクラムは大抵ステークホルダーが絡んでいない。

ステークホルダーは誰か?

次の質問が役に立つ

  • 普段からプロダクトを使う、もしくは使う予定がある
  • プロダクト開発にたくさん投資しているか
  • このプロダクトが扱う課題解決に時間とお金を投資している

上記の人たちは、プロダクトによるリターンが重要なので、次に取り組む価値のあることを助言してくれる。

上記の人たちに対して、早期にプロダクトの価値について仮説検証を行うことで、本当に価値のあるプロダクトを提供できる。

健全なスクラムチーム

自分たちの作業がどれだけ効果的か、つまり作業がステークホルダーや組織にとってどれだけ価値を届けているかに関心を持つ。そのために、チーム全員がステークホルダーのことを理解する必要がある。

目的を明確にするために、『このプロジェクトは〇〇のために存在している』『このプロダクトは□□のために存在している』という文書をステークホルダーと決める。

ステークホルダーが求めるものを作る

ステークホルダーの欲しいものを作るために、ステークホルダーとの距離を縮める。物理的に距離を縮めたり、プロダクトの目的をチームに浸透させるために部屋を片付けたり、プロダクト開発に巻き込んだりする。

ステークホルダーは何かしらをエンドユーザに提供する。よってステークホルダーが求めるものは、ユーザが欲しいもの。つまりユーザの課題を解決するようなものが求められる。そのために、ユーザサファリや、ゲリラテストが有効。

早く出荷する

うまくいっていないスクラムは、大抵スプリントごとにリリースできていない。

なぜ早くするのか?

ステークホルダーからのフィードバックを早期に得ずに、価値がありそうだと思う機能の開発はよくない。なぜなら、価値を決めるのはステークホルダーや市場だから。

フィードバックが遅れる要因としては、『最初から上手くやろう』という思いが強すぎることにある。

本当に価値があるかのフィードバックを受けてから、プロダクト戦略を調整しなければならないのに、それに出遅れる。

スクラムフレームワークの目的は、ステークホルダーに『完成』したインクリメントを十分な頻度で届けることであり、彼らに受け入れられるかわからないものにお金と時間を浪費しないようにすることである。

何をすると良いか

完成の定義を強化

『完成の定義』は、すべてのプロダクトバックログアイテムの実装を規定する一連のルール。 この定義を設定することで、チームの仕事にとって品質とプロ意識が何を意味するかの明確な定義をし、手戻りや品質問題を減らす。

パワフルクエスチョンを使う

開発チームがスプリントゴールに集中していられるように、パワフルクエスチョンを使う。

パワフルクエスチョンでは、スプリントゴールに向けて障害となっていることについて、デイリースクラムでチームに対して問いかけを行う。継続的に行うことで、チーム内で自主的な声掛けが生まれてくる。

フローを最適化する

スキルマトリックスでクロスファンクショナルを強化する。フローを最適化するために、スキルマトリックスを用いる。チームのスキルの棚卸しをし、何を改善するかをチームで決定する。

プロダクトバックログアイテムをスライスする

リリースが困難である理由の一つにアイテムが大きすぎることがある。 チームでリファインメントワークショップを開き、ワイズクラウドの方法で、スライスしていく。

スライスの目的は 不完全なものを届けるのではなく、それ自体で完全で高品質な大きなアイテムを、可能な限り小さくする実装の単位を見つける ことにある。

改善

どっかでかく

自己組織化

どっかでかく

参考